聴竹居を見学して。

こんばんは。D 森です。

本やネットなどにも紹介されてはいましたが
読書部屋や居間向きに斜めに設置された仏壇、部屋の細部にわたっても
「人と人、人とモノとの対話を忘れない構造」が‘予想以上に徹底’されているな…というのが率直な意見です。

事務所の方が独り言のように「藤井先生は、普段から料理をしていたわけではないと想いますが…」と仰いました。
にも関わらず、毎日キッチンへ立つ人(女性?)と同じ視野での設計は(主観)一番 試行錯誤を繰り返されたのではないでしょうか。

青木先生の言われた事を私なりに表現するならば

住まいや家が、ただ生活をおくるだけのライフスペースだとすると
住居というのは、「居」=「存在」
即ち、自分以外の誰かを視野に入れて「労り」や「想い」をベースに作り上げる住空間なのではないか、と思います。

そこには、80年前から現代を見据える「時の繋がり」があり
住居の中であっても相手との接点や対話を忘れない「人との繋がり」がありました。
ただ単に「使い勝手」や「見た目」に拘るのではなく
‘目に見えない部分’に重きを置き、もっと100歩も500歩も踏み込んで‘現実のモノ’とする…
この執着心と拘りが、時空を越え私達やもっと先の未来にも
色褪せることなく残りつづけ、評価される所以なのではないでしょうか。

今後の私の取り組みとしては(空間系な意見ではないとは想いますが)
『見えない部分に目を向ける』『目を向けるだけではなく、踏み込む・掘り下げる』『執着する・追求する』!!
自分には全然足りない事だと思いました。


⇒teacher
“自分以外の誰かを視野に入れて「労り」や「想い」をベースに作り上げる住空間・・・”
なかなか良い言葉ですね!
そこに住まうヒトを感じながら空間創りを行う事の大切さを感じてくれたのは
きっと今後の課題制作においても活きてくれることと思います。
『見えない部分に目を向ける』という思考はとても大切ですよね!
誰しもが認識しているような表面上の事柄に対して判断を下していくことは容易なことでしょうが
それだけではデザインを創り出すことは出来ません。
見えない部分、認識し難い面に思考の枝を広げていく事こそが
モノゴトを創り出す上で、より深くより鮮明にモノゴトを捉えるベースを作ってくれるはずです。
見るモノ、考えるモノを表面的に捉えることなく
掘り下げて、掘り下げて見て行くように頑張って下さい!