猿の建物探訪

また若干ブログUpの期間が空いてしまいましたスイマセン。...No.14猿です。

今日は難波、心斎橋、長堀 周辺を散策してきましたので、ひとまず何個か見学した内の1つである東京に本社を置く、隈研吾氏デザインの「lucien pellat-finet 心斎橋店」について記事を書きたいと思います。

ファサード

まず店舗は御堂筋と長堀通が交差する大きな交差点の一角にあり、嫌でも目に飛び込んで来る良い立地に建てられています。
lucien pellat-finetのコンセプトは「自然」の様で建物全体、ドアの取手、室内の至る所に合板で出来た蜂の巣の角と角で繋がったポリゴンが広がります。

入口ドア

入口正面の普段はダミーの階段

B1FのCafe





Cafeは壁1面が赤く、天井高が低い為 狭く感じましたがCafeのコンセプトは隠れ家らしいので納得。そしてbar カウンターの奥にあるグラスのディスプレイは間接照明を利用したキャンドルに見立てた物らしく、明くる過ぎず暗すぎない明るさは暖かい雰囲気を演出していました。椅子に至ってもポリゴンの柄が使われ、トイレのドアのストッパーもポリゴンの切れ目を用いて代用していました。
ちなみに壁の赤は季節に合わせて2回 塗り替えをする様で違う色になった空間も見てみたいと思いました。


そしてポリゴンの留め金具は いくつかのパターン(3つ分岐や4つ分岐)があり、それを何個か使う事でポリゴンに変化をもたらしている様です。

そしてCafeの店長さんである岡本さんに色々な話をして頂き、細かいデザインコンセプトなどを聞く事が出来ました。ついでにと1F,2F,3Fを見せてくれるとの事で見せて頂きました。

1F,2F


他のお客さんが居たので写真少なめです...
しかしレベルが変わる階段の垂直空間やディスプレイ等、本当に細かい所までのポリゴン...しかもポリゴンの合板の長さを変化させる事でアールを描いている所もあり緻密な計算は、凄いの一言です。階段の所にいたってはパッと写真で見るだけでは何処を向いているか分からなくなります...w

そして3F



3Fは壁一面にポリゴンがマガジンディスプレイとして使われ、3Fのみ壁が吸音材?断熱材?の様な繊維が固められた素材を用いて、また違った柔らかさを感じました。

そして全体としては「自然」というテーマでCafeであるB1Fは根っこ、アパレルである1F,2Fが幹、でこれは僕の予想なんですが本を置いてある3FのVIP Roomは壁の素材もあり雲では無いかと思いました。

このlucien pellat-finetは緻密な計算が伺え角張ったポリゴンでもアールや木のマテリアルを用いる事で柔らかな自然のイメージを感じる事が出来ました。隈氏の建築で言うと茨城県の宝積寺駅を柔らかくした感じでしょうか...

ネットで調べてみると夜も また違った表情を見せてくれる様なので改めて別の機会に行ってみます。

次回は今回 書ききれなかった安藤氏のガレリアアッカを書きたいと思います♪